【記事】「シーズンイン初日」
2006/02/12
発表された東京の気温よりも2℃~3℃低い気温を感じさせるここ八王子。学部棟で実施される2006年度入学試験が開始されるのと同じ頃、体育館内C教室には同等の緊張感をもった空気が張り詰めていた。
中央大学アメリカンフットボール部ラクーンズ。一昨年関東準優勝の偉業を記録し今後の飛躍を期待されながらも、3勝という記録に踏みとどまった。「来年こそ!」と試合後誓い合った2005年11月から3ヵ月後の2006年2月12日(日)。今日新たなシーズンを迎えることになった。9時半より開かれたミーティングでは大きな期待と反面、今年のチームがどうなるのかという不安の両面を持った選手、スタッフが集う。その不安を一蹴させるが如く、中央大学ラクーンズ仁木監督の檄が飛ぶ。
仁木監督が毎試合前に必ず口にする言葉がある。それは、「信念・信頼・責任・誇り・感謝」という言葉。この全ての言葉が目的とするのが「愛されるチーム」。見る人達に夢や感動を与え、真の勝利者となれるチーム。それこそが、チームに関わる全ての人間が目指すべきもの。たとえ関東を制覇し、甲子園で勝てたとしても、「愛されるチーム」でなかったとしたら、それは目指しているものとは違う。勝っても負けても相手チームから拍手で讃えられるようなチームになってほしい。そのために全員が一丸となって魅力的な人間になってほしい。そのようなメッセージを選手・スタッフ・コーチ全員に向けて何度も何度も確認するかの如く、投げかけた。
主将に就任した西尾はこのオフ期間、冷静にここ数年の結果を踏まえて分析した。「昨年を振り返ってもわかるとおり、勝っているチームは最後まで自分たちを信じているチーム。試合を勝つための自信を持つためにはとにかく練習をやるしかない。」どれだけ理解・納得をし取り組めるか。常に自分自身を信じることが出来るように取り組んでいきたい。という思いを具現化し、立ち上げたスローガンが「結束・挑戦・勝負」であった。
「結束」:自分を信じ、仲間を信じ、チームの勝利を信じきる。
「挑戦」:決して満足せず、挑戦者であり続ける。
「勝負」:一戦、一勝を積み重ねた先に関東制覇がある。
真に強いチームとは全員が勝利を信じて試合に臨み、試合終了の笛が鳴る最後の最後まで自分を信じ、仲間を信じ、チームの勝利を信じて戦いきることの出来るチーム。昨年の3敗戦はそれが実現できなかったことを示していると言う。
ミーティング終了後のグラウンドでは、早速60分間のランニングメニューが実施。目標を設定して挑んだ持久走では、ノルマを達成することの出来た選手は全体の3割程度。「オフ期間、敢えて全体で集まらず、個人の管理の下調整してきた結果がこんなものだったとは。。まだまだ脆弱なチームだ」と練習後に常盤ヘッドコーチは語った。初日から厳しい言葉を受け、一層チームの雰囲気は引き締まる。「まだまだ。」「まだまだ。」「このままでは駄目だ。」一人一人がそう胸に誓いシーズン初日を終えた。
専修大、日本大、早稲田大、法政大、神奈川大、帝京大、横国大と強豪校が集う秋季リーグ戦。2006年新生ラクーンズが始動する。
<記事/写真:石坂政一>
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