【記事】「ガチンコ」
2006/04/02
暖かい日が続く、ここ最近としては珍しく肌寒い一日だった。それとは対照的に、ここ八王子の中大グランドには異様な熱気が溢れていた。
今日は「ガチンコ」の日。
「ガチンコ」とはオフェンスチームとディフェンスチームが試合形式で実施する完全なる真剣(=がちんこ)勝負。普段のスクリメージとは違い、アップ、ハドル、ベンチ等、完全にオフェンスとディフェンスに分かれる。試合用ユニフォームを着用(オフェンス青、ディフェンス白)とした。今までの渾身の力をぶつけ合う日。それがガチンコ。その張り詰める雰囲気は、試合前の緊張感と何ら変わりはない。
シーズンイン当初から、今日の「ガチンコ」は第一クールの集大成として位置付けられていた。アップが終わり、両サイドラインに立ち向かい合うオフェンスメンバーとディフェンスメンバー。普段は信頼できる仲間として横にいるメンバーが、今日だけは本気で倒すべき好敵手(ライバル)として目の前に立っている。甘えはなし。「全ては勝利の為にこの瞬間を戦う」という決意と闘志が選手の背中から湧き上がるのをビンビン感じる。
結果、オフェンスは1回もファーストダウンを取る事なく、結果はディフェンスの勝利。ディフェンスは試合に勝った時のように喜び、オフェンスは試合に負けた時のように悔しがる。
ガチンコ直後、主将の西尾がディフェンスハドルで、
「勝つ事は気持ちがいい。確かに勝つ為の過程には辛い事が多いが、それでもこの気持ちを味わえるなら頑張れるよな!!」
という言葉に、ディフェンス全員が体全体を使って大きく頷いた。
どの世界でも、一流の人間ほど努力するものだ。
それは、彼らが努力して勝つ事の素晴らしさを知っているから。
明日の入学式からの1週間、ラクーンズはグランドでの練習をしないで部員全員で新入生の勧誘を行うことになっている。チームが強くなる為にはリクルーティング活動も練習と同じぐらい重要なイベント。また、実施する個人としても、第三者にラクーンズ・アメフトの素晴らしさを伝える事で今自分がラクーンズにいる意味を再確認できる場の創出にも繋がっている。
いったい何人の熱い仲間がラクーンズの門を叩いてくるのだろうか。
また一人、熱い男が入部してくるのが楽しみなところである。
小雨舞うグラウンドより。
<記事/写真:阿部洋>
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